高断熱住宅の基本はQ値です
暖房エネルギーを半分以下に削減する高断熱住宅
[Q1.0(キューワン)住宅]
弊社が所属する新住協(新木造住宅技術研究協議会)は10年ほど前から次世代基準の住宅の2/3~1/2のエネルギーで済む住宅を作ればエネルギー量を増やさず快適な生活を送れる住宅を作ることをめざした活動を始めました。東北地方においては次世代基準の1/3まで削減することをめざし、こうした住宅にするには熱損失係数が1.0代が必要条件となることから,これらの住宅を総称してQ1.0住宅(キューワン)と呼ぶこととしました。
[Q1.0(キューワン)住宅の実例]
弊社で施工したH様邸は、付加断熱によるQ1.0(キューワン)住宅を基本に太陽光パネルを4.66kW搭載したもので、一次エネルギーの削減率124%、売電後のランニングコストは約26,000円/年の黒字となる計算です。ちなみにこの建物のQ値1.42に対して次世代基準のQ値2.4でシュミレーションした結果は、約7,800円/年の赤字になりました。このように、ネットゼロにするにはQ値の大きい建物ほど太陽光パネルの能力も大きいものを採用しなければならず、多額の費用がかかります。この先の売電価格の引き下げによってランニングコストが左右されないためにも、断熱性能を高めることは何よりも基本です。
※Q値(熱損失係数)とは、建物内外の温度差が1℃のとき、家全体から1時間に床面積1m2あたりに逃げ出す熱量のことで、値が小さいほど断熱性能が高いことを表します。
郡山市H邸(延床面積133.31m
2)
一次エネルギーの削減率124% Q値1.42
H様邸の電気料金と太陽光の売電料金 月別シミュレーション
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電気料金 |
太陽光売電料金 |
1月 |
13,839円 |
7,003円 |
2月 |
12,218円 |
9,439円 |
3月 |
11,065円 |
10,963円 |
4月 |
9,038円 |
15,299円 |
5月 |
8,029円 |
18,126円 |
6月 |
7,081円 |
13,702円 |
7月 |
6,035円 |
12,195円 |
8月 |
5,859円 |
13,698円 |
9月 |
6,104円 |
10,038円 |
10月 |
7,771円 |
10,349円 |
11月 |
10,195円 |
8,274円 |
12月 |
12,412円 |
6,766円 |
合計 |
109,651円 |
135,857円 |
差し引き |
26,205円 |
Q値1.42、太陽光発電4kW搭載。太陽光発電の売電価格は1kWあたり42円で計算。
小数点以下切り捨て。
Q値の差でこんなに違う!!
次世代基準:Q値2.4
約7,800円/年の赤字
H邸:Q値1.42
約26,000円/年の黒字
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