HOUSING94

憧れの入母屋造り 4世代がゆったりと暮らす純和風の住まい

矢吹町/Nさん宅
 
外観は木目調のパワーボード仕様。和風の聚楽をイメージしたアンバー調の色彩で、数寄屋的な雰囲気を演出。美しいALCの外壁に三州瓦と化粧垂木が、一層「和」の雰囲気を引き立たせている。
 

心を育み家族の歴史をつなぐ住まい

自然に囲まれた郊外に、遠目からもひときわ目を引く本格和風の佇まいのNさん宅。4世代がゆったりと暮らせるようにと、ゆとりの間取りレイアウトで実現させた、入母屋造りの本格木造住宅だ。依頼先は〝雅 建築設計事務所〟で、洋風建築から和風住宅まで、木の優しさと快適さを醸し出す独自の空間設計力が定評だ。憧れの和風住宅を建てようと多くの住宅メーカーや住宅展示場を訪ねたNご夫妻だったが、予算内で希望を叶えられるところがなくて困っていたそう。「そんなとき、主人の実家近くに素敵な和風住宅が建ったので施工業者を聞いたら雅さんでした。木をふんだんに使う工務店と聞いていましたので、私たちの予算では無理かなと思いましたが、駄目元で相談の電話を入れたのがきっかけとなりました」。「神棚のある茶の間や仏壇のある日本家屋には、子どもたちにとって礼儀や先祖を敬うこころを自然と育む力があり、この家も心も孫の代までつないでいって欲しいとの想いから純和風にこだわりました」とお二人は話してくれた。
 
明るく開放的な2間続きの和室。開け放てば大人数が一堂に集まれる大広間に。
 

家族の用途に合わせた機能も充実

プランを進めていくうえで、1階のご両親のスペースにはトイレ・洗面室・浴室などの水廻りを隣接させること、多くのゲストが訪れても困らないよう、茶の間・床の間を続きにすることが必須条件となった。特に玄関からテラスに沿って続く開放的な空間は、「訪れるゲストに圧迫感を与えずにお迎えしたい」との、おもてなしの心に満ちたつくりになっている。藁入りの京壁や珪藻土の塗り壁は浅黄色を基調にしながら、床はさくら、腰板・天井には杉やヒノキなど色合いや風合いの違う素材を巧みに組み合わせており、心の落ち着きと上質なくつろぎを誘う細やかな配慮がなされている。また、2階部分は娘さん夫婦やお子さんの生活スペースになっており、和モダンのリゾートチックな雰囲気をイメージ。Nさん宅は純和風建築ながら、現代の便利な暮らしも存分に享受できるひとクラス上の住まいだ。
 
 
キッチン側には和風の座を意識した無垢材のローカウンターを設置。キッチンスペースは目線を下げるために段差を設けている。
床の間のある書院造りの和室。その家の繁栄を象徴し、お客様をもてなす演出を施す意味がある。
 
▪マイホームDATA
◦家族構成:両親+夫婦+娘夫婦+孫1人+妹
◦土地面積:1158.00㎡(350.29坪)
◦延床面積:1階 125.31㎡(37.91坪) 2階 43.24㎡(13.09坪)
◦構 造:木造在来軸組工法
◦竣 工:2016年10月
 
▪施工会社
有限会社 雅(みやび)建築設計事務所【詳細はコチラ
石川郡石川町塩沢字広畑52 TEL.0247-26-7997